開放式 / 密閉式冷却塔
定期メンテナンスの重要性
当社製品である開放式 / 密閉式冷却塔を安心して長くお使いいただくためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
メンテナンスは、機器の設置環境や使用状況に応じて必要な点検項目が異なるため、専門的な知識と高度な技術力が求められます。
当社では、新晃工業神奈川工場内に大型冷却塔の研修施設を設け、日頃よりトレーニングを行っているため、安心してお任せいただけます。
経験豊富なスタッフが最適なメンテナンスをサポートいたします。メンテナンスをご検討の際は、お気軽に当社にお問い合わせください。
主な点検項目
メンテナンス区分:◎必ず実施 ○必要に応じて実施
No. | 部品名 | 毎月に一度 | 6ヵ月に一度 | 点検項目 | ||||||||||
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点 検 |
メンテナンス項目 | 点 検 |
メンテナンス項目 | |||||||||||
掃 除 |
洗 浄 |
調 整 |
塗 装 |
注 油 |
掃 除 |
洗 浄 |
調 整 |
塗 装 |
注 油 |
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① | ファン / ファンハウジング / インレットリング |
◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | 異常回転 / 発錆 / 異常音 | ||
② | ファンシャフト | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | 異常音 / 異常回転 | ||
Vプーリ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | 異常回転 / キーゆるみ | |||||||
Vベルト | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 張り具合 / 摩耗 | |||||||||
ファンベアリング | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | 異常音 / 異常過熱 | |||||||
③ | ファンモータ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | 発錆 / 発熱 / 異常音 / 異常振動 / 電流値 / 絶縁抵抗 | ||||||
ファンモータ軸受 | ◎ | ◎ | 異常音 / 異常過熱 | |||||||||||
④ | 外板パネル・フレーム | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | 発錆 / 破損 | ||||||
⑤ | エリミネータ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | 破損 / ゴミ / 汚れ / 発錆 | ||||
⑥ | 散水管 / 散水枝管 / 散水ノズル | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ | 散水ノズル調整 / 詰まり / 発錆 | ||||
⑦ | 充填材 (開放式冷却塔のみ) |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | スケール / 破損 | ||||||
コイル (密閉式冷却塔のみ) |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | スケール / 発錆 | |||||||
⑧ | 点検口 | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 傷 / 水漏 / 発錆 | |||||
⑨ | 水槽 | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 汚れ / 発錆 | ||||
ストレーナ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | 目詰まり / 汚れ / 発錆 | |||||||
補給水ボールタップ | ◎ | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | 水位調整 / 作動確認 | |||||
➉ | 連続ブロー用 ブリード弁 / ブリード管 |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | 目詰まり / ブロー量の調整 | ||
⑪ | 散水ポンプモータ (密閉式冷却塔のみ) |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ | 発錆 / 発熱 / 異常音 / 異常振動 / 電流値 / 絶縁抵抗 | ||||||
散水ポンプモータ軸受 (密閉式冷却塔のみ) |
◎ | ◎ | 異常音 / 異常過熱 |
- ※年間8,000時間(運転休止含む)とし、40,000時間または5年毎に、必要に応じてオーバーホールメンテナンスを実施してください。
- ※表内のNo.は、「VXT型開放式冷却塔 / VXI型密閉式冷却塔の構造」の番号を表します。
VXT型開放式冷却塔の構造

- 1.ファン
- 2.ファン駆動部
- 3.ファンモータ
- 4.外板パネル
- 5.エリミネータ
- 6.散水配管
- 7.充填材
- 8.点検口
- 9.水槽
- 10.ブリード弁
- 11.冷却水接続管
VXI型密閉式冷却塔の構造

- 1.ファン
- 2.ファン駆動部
- 3.ファンモータ
- 4.外板パネル
- 5.エリミネータ
- 6.散水配管
- 7.冷却コイル
- 8.点検口
- 9.水槽
- 10.ブリード弁
- 11.散水ポンプ
- 12.冷却水接続管
水質の管理基準
冷却塔にて使用する循環水(散布水)および補給水の水質基準は、(社)日本冷凍空調工業会「冷凍空調機器用水質ガイドライン」(JRA-GL-02-1994)の冷水系基準値に準じてください。冷却塔の循環水(散布水)および補給水の水質管理はメンテナンス時に実施し、基準値内であることを確認してください。
水質管理や水処理については、水処理専門の会社にご相談ください。
表:JRA-GL-0-1994 冷凍空調機器用水質ガイドライン(抜粋)
項目 | 冷却水系 | 傾向 | |||
---|---|---|---|---|---|
循環水 (散布水) |
補給水 | 腐食 | スケール 生成 |
||
基 準 項 目 |
pH(25℃) | 6.5~8.2 | 6.0~8.0 | 〇 | 〇 |
電気伝導率(ms/m)(25℃) | 80以下 | 30以下 | 〇 | 〇 | |
塩化物イオン(mgCl-/L) | 200以下 | 50以下 | 〇 | ||
硫酸イオン(mgSO42-/L) | 200以下 | 50以下 | 〇 | ||
酸消費量(pH4.8)(mgCaCO3/L) | 100以下 | 50以下 | 〇 | ||
全硬度(mgCaCO3/L) | 200以下 | 70以下 | 〇 | ||
カルシウム硬度(mgCaCO3/L) | 150以下 | 50以下 | 〇 | ||
イオン状シリカ(mgCaSiO2/L) | 50以下 | 30以下 | 〇 | ||
参 考 項 目 |
鉄(mgFe/L) | 1.0以下 | 0.3以下 | 〇 | 〇 |
銅(mgCu/L) | 0.3以下 | 0.1以下 | 〇 | ||
硫化物イオン(mgS2-/L) | 検出されないこと | 検出されないこと | 〇 | ||
アンモニウムイオン(mgNH4+/L) | 1.0以下 | 0.1以下 | 〇 | ||
残留塩素(mgCl/L) | 0.3以下 | 0.3以下 | 〇 | ||
遊離炭酸(mgCO2/L) | 4.0以下 | 4.0以下 | 〇 | ||
安定度指数 | 6.0~7.0 | - | 〇 | 〇 |
- ※(社)日本冷凍空調工業会 「冷凍空調機器用水質ガイドライン」(JRA-GL-02-1994)より抜粋。
- ※上記の15項目は、腐食およびスケール障害の代表的な因子を示したものとなります。
- ※「傾向」欄内の○印は、腐食またはスケール生成傾向に関係する因子であることを示します。